ウチの会社は休みが少ない。通常お盆休みは3日なんです(泣)
しかし、山の日ができ、土日が上手く重なり、6連休になった2016年。私は初めての一人旅を決行しました。
それまで一人で旅行なんて行ったことも無く、飲食店すら一人では入れなかったチキンな私をたった5日間で鋼のメンタルへと成長させてくれた旅の話です。
旅行の工程
初日は午前3時に出発という鬼行程です。その他の日も早朝5時には出発します。高速代がもったいなかった為、高速は『岐阜羽島IC』~『中津川IC』のみ走行であとは一般道。
1日目
三重県から新潟県燕市。「彌彦神社」を参拝。夕食に「杭州飯店」のラーメンを食べる。ビジネスホテルに宿泊。
2日目
新潟県から山形県は「銀山温泉街」へ。街並みを見た後、さくらんぼ東根温泉の懐に優しい旅館で宿泊。
3日目
山形県から栃木県へ。「日光東照宮」を参拝、昼食に「全(ZEN)」で湯葉巻きを食べる。
さらに足利市まで行き「チコリ」で夕食。古民家ゲストハウス「松香庵」に宿泊。
4日目
栃木県から長野県松本市へ「Café Dazy」でお茶して夕食は「芭瑠酣(バルカン)」で山賊焼きを食べ、ビジネスホテルに宿泊。
5日目
長野県から三重県。安曇野市で古民家を見学した後、国道19号線でがんばって帰る。途中で蕎麦を食べる。
これが初一人旅の工程です!!日に日に少しずつボッチ難易度が上がっているのがお分かりいただけますでしょうか?
なぜ一人旅を決心したのか
初めての6連休の存在を知った4月。気候も良く気分も上がり調子でお盆には何か楽しい事をしてみようと毎日ネットで情報あさりをしていると、山形県の「銀山温泉」の画像に行き着きました。

建物の感じが、まさに愛する「蟲師」の世界ではありませんか!!
「銀山温泉はもはや蟲師の聖地」と設定した私はここへ行きたい一心で計画を立てはじめました。
三重県の自宅から銀山温泉のある尾花沢市までは約700km。高速を使っても9時間~10時間はかかります。
しかし、全工程高速道路などという贅沢ができるほど稼いでないし、お盆渋滞に巻き込まれるのも嫌なので、早朝出発でほぼ一般道という選択を余儀なくされるのでした。
そんな過酷な旅に誘う友人などいないし、家族も行きたがらない。
でも6連休という特別な休日とギンコになりたいという強い気持ちから、「車だったらボッチでも目立たないし一人で行けるさ」と一人旅を決意したのでした。
旅に出るまでの準備が楽し過ぎる
一人旅に行くことを決めてからは毎日が楽しく忙しく過ぎていきました。
実はこう見えて心配性なところがあって、だいぶ前からあれこれ準備しないと落ち着かない性格です。

ルートを考えて地図とにらめっこしたり、宿泊先も3カ月前から安いところを探して予約したり、現地で何をするか、何を食べるか細かく計画を立てました。
それと同時に蟲師を1話から観賞してギンコになるべくイメージトレーニングも欠かしません。
久しぶりに味わう「不安」と「期待」と「楽しさ」が入り混じった感覚に、日常でさえも充実した気持ちでした。
1日目 新潟で初ボッチ旅。不思議過ぎる出来事と最初の難関
前日、定時ですぐさま帰宅し19時には寝るというワクワクっぷりで深夜1時に起床!!
計画通り3時に出発し長野経由で新潟、三条市に向かいます。

長野県から山を越えて日本海が見えた時は「イエェーーイ!日本海ダーー!」と車内で叫ぶほどテンションが上がりました。
太平洋側から日本海側へ一人で横断した感動がすごかったです。
せっかく新潟に入ったのにチキンな私は一人でお店に入れずコンビニでお昼をすませて彌彦神社へ向かうのでした。

彌彦神社を参拝し最初の目的を果たして満足感いっぱいで駐車場へ帰る途中、ふと気になった「湯神社」。どうやら彌彦神社の末社のようです。チェックインまで時間もあるし寄ってみようと歩いていきました。
湯神社の周辺は
公園になってるらしく、トンネルを抜けてどんどん進んでいくと鳥居があり階段が続いています。

鳥居の横のベンチで父親と息子らしき親子がスマホゲームをしているのを横目に階段をのぼっていくと、途中で女とすれ違いました。
さっきの親子のお母さんかなと思っていると、その女性がすれ違いざまに「この上は人もいないし何もないですよ」と言うんです。
「え!?なんで…神社あるし、けっこう歩いてきたから行きたいし」と思いながら階段をのぼっていくと、鳥居の向こうにすごく小さな祠があって若い女性がお参りをしていました。
祠は狭いので、女性が参拝し終わるのを待ちながら「ここが湯神社か…小さいな。だから何もないって言ったのかな」なんて考えていました。
女性がいなくなって参拝しようと祠の前に立つと、横の茂みから何か出てきたんです!
30cmくらいのモサモサした黒いやつ。そして黒いモサモサが私の方へ向かってくる!!
私は大きな虫かと思って必死に逃げました。虫が苦手だしそりゃもう本気で階段を駆け降りてベンチのあるところまで戻りましたよ。
ちゃんと見てたけど黒いモサモサとしか表現しようがないアレはなんだったのか?
そして湯神社はその祠よりもっと先にあったようです。

縁のない神社へはたどり着けないジンクスが働いたのでしょうか…。
今でも不思議でなりません。
ホテルにチェックインして次の難関、一人ラーメンを遂行すべく考えを巡らせます。
今はお盆休みで「杭州飯店」は地元で人気のあるお店。ボッチで行列に並ぶなんてできない!
ということで開店してすぐにお店に入ろうと隣の燕市に向かいました。
ここは知らない土地、みんな私の事は知らない、ここで会う人はたぶんもう会うことはないでしょう!と自分に言い聞かせ思い切ってお店に入ります。
緊張を悟られない様に元気な店員さんに1名だと告げ1番人気の「中華そば」を注文。
運ばれてきた中華そばは私の中の「中華そば」のイメージを覆す迫力満点のラーメンでした。

超極太の面に背油たっぷりの風貌のラーメンは見た目とは反対にサッパリしていて食べやすい。ほどよくコクがあって美味しい!
そしてコアなラーメン店に一人で入れた感動と相重なって素晴らしい夕食となりました。
ホテルに戻り、昼間の黒いモサモサの事は気になりつつも、明日は銀山温泉。楽しみに胸を膨らませながらGoogleマップを眺めるのでした。
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